2009年7月28日火曜日

踊る大扁桃腺 ⑥


ついに喉を切開する時間が来た。

麻酔切れたら痛いんだろうなと心配していた。
ところがどっこい。

「切る時、麻酔ほぼ効かないから相当痛いよ」とドクター。

えーと。なんですと?麻酔はしないのか?

歯を抜く時の様な麻酔を想像していたのだが...。
麻酔薬が染み込んだコットンみたいので切る場所を拭く。
麻酔しゅーりょー。みたいな...。

全然感覚あるし。意味ないし。
貴様、今日から二度と「麻酔」と名乗るな!
お前などただの「水」だ。
ちきしょう。ちきしょう。

しかし ...。
30を目の前にしたおっさんがガキみたいにギャーギャー言ってられないので。
「旦那、ひと思いにやっちまってくだせえ...。」

..........。サクっ。

おいバカか。
気絶するわ。

..........。ちーん。痛過ぎるだろ...。

この世にこれほどの痛みがあるとわかった29の夏。
プラスレス。